国宝紹介>いまだ真実は、闇の中、出雲大社本殿の高さ

島根県出雲市にある、現在の「出雲大社」は、江戸時代に作られたもので
高さは、二四メートルですが、古くからの言い伝えでは、
一六丈あったといわれていました。
しかし、あまり信憑性のない言い伝えでした。

というのも、一六丈というと四八メートル、ビル一五〜一六階に
そうとうする高さで、古代にそのような建築物があるだろうか?
技術的に無理ではないかと、誇張された言い伝えだろうと、
人々は考えていました。
しかし、平成一二年に「出雲大社」境内において巨大な柱の根本部分が、
発見され、技術的に可能だったのではないかと考える専門家も現れました。
高さ四八メートル、長さ一○○メートルを越す階段を備えた、
超高床式の神殿だったという考えも現実味を帯びてきました。

それまでにも、「出雲大社」が倒れたという一一世紀から一二世紀に
かけての記録があったり、平安時代の「口遊」という記録にもその高さは、
東大寺の大仏殿を上回り日本一だったと伝えられてきました。
では、なぜそこまで高さにこだわったのでしょうか?
それは、実用性よりも象徴性を重んじたのではないかと
考えられていますが、はっきりとした理由はまだわかっていません。
島根県立古代出雲歴史博物館では、いまだ諸説ある言い伝えにもとづいた、「出雲大社」の復元模型が複数展示されています。
今後の研究に真相は、ゆだねられています。

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